禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】クロスオーバー
第13章 呪われた彼は彼女に救われたい 【銀魂 土方十四郎】
路地裏の湿った空気の中に、場違いな白い光が弾けた。
「……っ、ぁ……」
いのりが意識を取り戻したとき、最初に感じたの地面の冷たさと、全身を突き抜けるような鈍痛だった。
つい数分前まで、直哉の冷酷な瞳に見下ろされ、後ろ手に縛られたまま蹂躙されていた。
その熱と痛みがまだ肌に張り付いている。
「おい、こんなところで何してやがる」
低く、どこかドスの利いた声が頭上から降ってきた。
いのりはビクリと肩を揺らした。
乱されたボロボロの服と、内腿を伝い落ちる不浄な白濁が、彼女の受けた仕打ちを無情に物語っていた。
「…………あ、……っ」
「……チッ、こりゃあ……」
足音の主——真選組副長、土方十四郎は絶句した。
見廻りの最中、路地裏で妙な光が見えたと思えば、そこにはボロボロの姿で震える女が一人。
土方は即座に己の隊服の羽織を脱ぎ捨てると、怯える彼女の肩を包み込むように被せた。
「……大丈夫だ。俺は真選組の土方だ」
「…真選組…?」
「そうだ。もうお前さんに酷い事する野郎はいねェ」
土方の差し伸べた手を見て、直哉に組み伏せられていた記憶が、逃げたはずの異世界でも彼女を追いかけてきて震えてしまう。
「……すまねェ。怖がらせるつもりはねーんだ」
土方はそれ以上無理に触れようとはせず、少し距離を置いて膝をついた。
その瞳には、荒々しい普段の彼からは想像もつかないような、静かな憤りが灯っていた。
土方の素早い手配により、いのりは屯所近くの病院へと運び込まれた。
身体を清められ、清潔な寝巻きに着替えさせられた彼女が病室で呆然としていると、ノックの音が響いた。
「……入るぞ」
入ってきたのは、土方だった。
彼はパイプ椅子を引き寄せると、少し気まずそうに、だが真っ直ぐに彼女を見た。
「体調はどうだ。……医者からは、ひどい乱暴を受けたって聞いたが」
「……はい。ありがとうございます、助けていただいて」
「礼を言われる筋合いはねェよ。……で、あんた名前は? どこのどいつにやられた。今のうちに吐き出しちまえ」