第1章 運命
これは、運命だったんだと思う。
信じていたわけじゃない。
占いも、縁も、そういうものとは無縁だと思ってた。
でも――
初めて目が合った瞬間、理由もなく思った。
あ、この人だ。
青い髪。
日に焼けた肌。
コートに立つと、誰よりも光って見える存在。
バスケが上手いとか、天才だとか、そんな言葉じゃ足りないくらい、強くて眩しかった。
気づいたら、視線を追っていた。
気づいたら、名前を呼ばれることが増えていた。
恋人になるまで、特別な出来事があったわけじゃない。
でも、それが不思議なくらい自然で。
――きっと、必然だったんだと思う。
「雫、大好き」
何気ないみたいに言うくせに、その声は少しだけ不器用で。
「……私も、大輝が好きだよ」
笑うと、満足そうに目を細めるところも、全部、好きだった。
そう。
これは、必然的に出会い、すれ違い、それでもまた惹かれ合ってしまう――
そんな、二人の話。