第3章 第二話:守る
ステラが眠っている間にアルフリード中佐に呼び出された。何事かとヒヤヒヤしたものだが、聞かされた言葉にホッと息を吐き出した。
「自由行動、でありますか?」
「あぁ。本部から別任務を与えられる筈だったんだが、何故か期間延ばされたんだ。あのヴェルヘルム・ハーンの意向でね。…彼の思惑が何かは知らないが、、この際に街へ降りて皆に羽を休ませたいと思ってね。それはステラに対しても言いたい事なんだ。彼女は大丈夫かな?」
「あ、はい。ステラの精神は安全圏内をキープしています。大丈夫かと…」
そう言うとアルフリード中佐は安心した様に笑みを浮かべ、俺に退出の許可を出した。
アルフリード中佐の”こういうところ”が俺は好きで、数多くの兵士達から信頼を集める理由なんだろう。
しかし、自由行動には喜ぶべきなのだろうが少しだけ引っ掛かる感じがする…あのヴェルヘルム・ハーンがいちいち徹底させたと言うのに別件を延期にするなんてーーー。
気持ちが落ち着かないまま、喜ぶだろうステラの姿を見るためにラボへと足を早めた…