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バディコンプレックスによる強化人間

第2章 第一話:強化人間


ゾギリア軍戦術両用遊撃母艦「トライデント」。
その甲板に体育座りし、ボーと海を見つめる少女が一人。
柔らかそうな金髪を風に委ねる少女は軍服を身に纏っている。

「ステラ〜そろそろ中に戻ろう風邪引いたら駄目だし、そろそろ作戦開始一時間前だよ」

「あ…アレックス…!」

物静かな表情は一変、自分を呼ぶ青年に満面の笑みを浮かべ勢い良く抱き付いた。

「あはっ役得役得!
さて、行こうか」

「うん…!」

手を繋ぎ甲板から艦内へと戻る二人
そこにバッタリとビゾンに会ってしまった…。

「(ビクッ)…」

「‥こんにちは、ビゾン中尉!」

「……また甲板に出たのか。戦闘開始まで時間があるとは言え、いつ敵が来るかわからないんだ。不用意に出るなとあれ程…「わかりましたって!ちゃんとステラには言っておくからさ!じゃっ!」なっΣおい!」

ステラを庇う様にその場から離れるアレックス。ビゾンの制止する声を無視して自室へと向かった。

ーーー
ーー


「相変わらずビゾン中尉はお堅い人だよなぁ?」

「…、…」

「…どうした?ステラ」

「アレックス、ステラのせいで怒られた?」

不安そうに見上げて来るステラ。
アレックスは口元を緩め、そのふわふわな彼女の髪を撫でた。

「ステラのせいじゃないさ
あれはー、、ビゾン中尉が悪い!

だからそんな泣きそうな顔は見せるなよ、な?」

「……わかった…」

抱き着くステラを抱き締めかえすアレックスはどこか優越感ある面持ちで…。廊下で堂々と抱き合う二人に時折通り過ぎるゾギリア兵が目を白黒させていた。
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