第4章 燻る何か
ご飯を食べると、デンジくんとパワーちゃんは二人で出掛けていった。
途端に静かになる部屋。
「ホテル行かなくてもいいな」
また途中で帰ってくるかも…本当はその方がいいのに、私の本能は帰って来ないでと願っている。
身体は燃えるように熱いのに、心の奥は炎を上げずに、煙だけを吐き出している。
アキに触れられる度に温度は増して、脳が蕩けていた。
「アキ…足りない…」
リビングで服を脱がせられ、ブラの上から優しく揉まれるだけの胸。
肌に刻まれていく紅に、アキは何を乗せているのだろう。
首筋を吸われ、胸の膨らみを吸われ…二の腕や脇腹にも刻まれていく。
チクッとした甘い痺れは広がるのに、もどかしくて堪らなかった。
背中に回った手に胸が高揚する。
アキはブラのホックを外し、上にずらした。
熱く濡れた瞳で見下ろされ、欲がそそられる。
期待ばかりが膨らんでいく。
アキに気持ちよくされたい。
唇に指を伸ばすと、カリッと甘噛みされた。
「んっ……アキ、名前呼んで…」
「結那」
「今、アキの頭の中には…誰がいるの?」
聞いてはいけないと知りながら、熱に浮かされた頭では、誤魔化すことも嘘をつくことも出来なかった。
「わからない。
身体が勝手に、結那に触れる。
でも俺は――マキマさんが好きだ」
あぁ…アキは私に触れながら、別の女を好きだと言うのね。
私なんて、眼中にないじゃない。
私はバカだ。
それでもいいから、アキに求めて欲しかった。
応えてはいけないのに、求められるのが嬉しかった。