第2章 性欲か生欲か愛欲か
昨日味わえなかった幸福が今、与えられる。
「んあ?何やってんだ、お前ら」
「ウヌら――交尾しとるんか!」
なんで…またタイミングよく現れる。
慌ててアキから離れようとしたが、抱えられてアキの部屋に行く。
「服着ろ。
後で、ホテル行くぞ」
服を戻したアキはリビングに戻って、何かを言っていた。
どうして私はアキに身体を許しているんだろう。
でもそんなのはわかり切っていた。
あの雪の下に埋めることなど、出来ていなかった。
ねぇアキ、家族ってなんだろうね。
アキはどうして、私とセックスをしようとするの?
家族として在りたいのに、なり切れなくて…アキの心すらも、私は奪えない。
苦しくて張り裂けそうな胸から目を背け、布で隠した。
恋なんて、嫌いだ。
でも、アキのことが恋しい。
触れ合った後は苦しくなるとわかっているのに、欲を止めることは出来ない。