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淫夢売ります

第61章   ゲリエール


☆☆☆
え?・・・何・・・これ?

薄暗い部屋から、店内に入ると一瞬照明で目が眩んだ。漂う濃密な花のような香り、そして、折り重なるように響くうめき声ともつかない奇妙な声が感じられた。

次第に目が慣れてくると、眼の前で行われていることがはっきりと分かりだす。

「あ・・ん♡・・・いい・・・挿れてぇ!」
「今日もいい具合ですね・・・ほら、ほら・・・」
「あん♡はん♡あん♡・・・・あっ♡・・・」

パンパン、パンパンと肉と肉がぶつかり合う音、
ぐちゅぐちゃと陰部をかき回されていることによる水音、
花のような香りはフレグランス・・・でもその背後には淫らな性の匂いが当たり一面に立ち込めていた。

何人もの男性と女性が・・・いや、中には男性同士、女性同士、
複数の男性が一人の女性を、
一人の男性に複数の女性が・・・・

いろいろな形で交わり、互いの身体を求め合っていた。

「あ・・・な・・に・・・これ・・・?」



まず思ったのはそれだった。

そう、これは夢。こんなの現実であるわけがない。
いや、もしかしたら世界の何処かにはこういうお店もあるのかもしれないけれども、自分がそこに足を踏み入れるなんて・・・こんなの夢に決まっている。

「リノソンス?そんなところに立っていないで・・・私たちも行きましょう」

行くって?どこに・・・?

声を出す暇もなく、デュークが私の手を引いて店内を歩いていく。奥にはバーカウンターのようなものがあり、そこで、デュークが2人分の飲み物を頼むという。

「私は、久しぶりにマティーニをいただきます。リノソンスは?」

私はカクテルには詳しくなく、咄嗟に名前が出なかったので、デュークと同じものを頼むことにした。

「アンジュ、マドモアゼルの方は少し薄めにしてやってくれ。僕のはドライで」
「はい」

黒いタキシードを身に着け、天使が羽を広げたような意匠が施された銀のマスクを身に着けた男が、どうやらここのバーテンダーのようだ。よく見ると、周囲に同じように黒い服に銀の天使のマスクの人がいる。どうやら、あの姿をしている人はこの店の従業員、ということみたいだった。

二杯のマティーニが届く。デュークがひとつ私に手渡してくれた。
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