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淫夢売ります

第5章   一線を越える時


図案はよく見ると、男女が絡み合ったり、折り重なったりなどしているものが多い。絵柄はだいぶ違うが、連想したのは浮世絵の四十八手だ。

これは・・・

「もっとも、自分の欲求に近いものを・・・選んでくださいね」

僕はゆっくりと手を伸ばす。そして、一枚、最も惹かれるものを選んだ。

僕が指を指したカードをユメノがしなやかな指先で取り上げる。チラとその図案を見ると、ニッコリと飛び切りの笑顔を見せる。

「素晴らしいですね・・・お客様にピッタリのカードです。
 夢を見たいときには、このカードを身につけるか、さもなくば、枕の下に敷いて下さい。」

はい、っとカードを僕に渡す。こんなカードで?夢が?
半信半疑のまま席を立とうとすると、

「あ・・・」

ユメノがなにか事問いたげな声を上げる。

「なにか?」
尋ねるが、結局「なんでもありません」と言われただけだった。

騙されたのかも知れないな・・・と思いつつ、僕はモルフェをあとにした。
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