第24章 堕ちる罪
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どんどんどん、戸を叩く音で目が覚める。
気がつくと、私はトイレでうたた寝していた。私はカフェのトイレにいるようだ。
なんで?何が起こったの?前後の記憶が定かではない。
手にはモルフェのカードを握りしめている。
なんで?吉井くんに預けたはずなのに!
ドンドンドンドンドン!
不機嫌に叩かれる扉。私は慌ててトイレを流すと、扉を開く。いつまで入ってるんだと言わんばかりに50代くらいの女性に睨みつけられてしまった。
時計を確認すると14時過ぎ。座っていた席を見ると、吉井くんがのんきにスマホをいじっていた。
「あ、主任、遅かったですね」
「ちょっと、なんでこのカードあんたが持っていないの?」
私はカードを差し出すと、吉井くんを問い詰める。
「え?だって・・・主任が『思いついたことがあるからカードを貸して』って言ったから渡したんじゃないですか」
そんな事を言った記憶はない。
昔、古い人形を捨てようとしても何度も家に戻ってくるという怪談を聞いたことがある。結局、そのオチは主人公が知らない間に自分で人形を持ち帰っていた、というものだった。人形は呪われており、捨てられないのだ、という。
このカードも同種の呪いじみたものがあるのかも知れない。
とにかく、また夢の中の時計が進んでしまった。そして、夢の中の自分もどんどんエッチに開発されてしまっている。
思い出すだけで、ジュンとアソコが湿り気を帯びる。お尻があんなに気持ちいいなんて・・・。
だめだめ・・・
私は首を振った。そうだ、夢の中に須貝が出てきた。須貝に『淫紋を外してくれ』と言えばいい。
だが、夢の中の私はすっかり淫紋の虜のようだ。何かを考えようとしてもすぐに快感に支配され、エッチなことで頭が満たされてしまう。まるで霞がかかったかのようにぼんやりとして、気持ちいいことしか考えられないのだ。
あの状態の『私』が自発的に淫紋を外してくれ、なんてお願いをするとは思えない。