• テキストサイズ

淫夢売ります

第22章   求める罪


☆☆☆
ふと気づくと、固いベットに寝かされていた。
ここはどこだ?天井も、壁も真っ白の無機質な空間。ベッド自体も鉄製のフレームにマットレスを載せただけの簡易的なものだった。
病院を思わせる。
窓はないが、右手には扉が一つだけあった。

上半身を起こして自分の格好を見てみると、簡素な白い検査衣のようなものを着ている。布地はあまり良いものではないようで、ゴワゴワとした肌触りだ。

あれ?と思い、ちらっと服の中を確認してみると、どうやらブラはつけていない。下は・・・どうやら履いているようだ。

身体をあちこち触ってみる。もしかしたら、私は急な怪我か病気をして、緊急手術でも受けたのだろうか、と思ったのだ。
身体には痛みがなかった。

ただ、検査衣の上をまくり上げて、お腹を見た時に、そこに妙なタトゥーのようなものが入っているのに気づいた。ちょうど、お臍の下あたり、やや濃いピンク色で描かれている。図案は見たことがないものであるが、例えて言うなら、線画で描かれた横に引き伸ばされたハートに蔦が絡みついているといったところか。ハートの突起の部分が下腹に、膨らみの部分が上を向くようになっている。膨らみの部分からは左右に植物のツタを思わせるような図案が対称に描かれている。

これは?
そっと触れてみる。特に指にインクがつくような気配がないので、塗料のようなもので描かれたわけではないようだ。先程はタトゥーと言ったが、さりとて皮膚に浸透しているようにも見えない。「張り付いている」というのが一番正確な表現だ。

そして、気のせいか、触れた時にちょっとだけ、淡く光を放ったようにも感じられた。

「いったい・・・」
独り言のように、口にした時、扉から男性が入ってきた。見覚えのない白衣の男性。メガネをかけ、端正な顔立ちをしている。年齢は30代の中頃といったところか。

「目が覚めましたか?桜井天音さん」
私の名前を知っている?ここがどこかもわからないし、どういう状況下もわからない。警戒心で身を固くする。
「そう、緊張なさらないでください。私は須貝です。ここの研究主任をしています。よろしくお願いします。」
須貝と名乗った男はにこりと微笑む。どうやら悪意はないようだ。
/ 336ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp