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淫夢売ります

第22章   求める罪


「実は、河野だけではなく、都内で発生している性犯罪者の中で、ここのカードを購入した、という人が数人確認されています。」
私は一拍置く。
「偶然とは思えません。カードが何らかの形で犯罪に関わっていると考えているのですか・・・、いかがでしょう?」
ユメノがふっと微笑む。容姿端麗なユメノがそのような表情をすると、女の私でもドキリとしてしまう。

「もし、あるエッチな動画を見た人が、その動画内容に興奮、触発され、性犯罪を犯したら、その動画自体は罪ですか?」
妙なことを聞く。
「その動画が犯罪を直接指示するような内容だったりしなければ・・・罪ではないでしょう」
刑法上はそうだ。間違いない。
「当店のカードも、ここでいう『エッチな動画』のような働きをしていると思います。」
「カードが?」
「はい。」

河野から押収したカードはマントをまとった男性が女性を膝まづかせているようなカードだ。なにか特別なHPに誘うようなURL、QRコードのようなものもない。絵柄も特に扇情的というわけでもない。

「どういう意味ですか?」
「こればかりは、体験していただくしかないかと・・・。もし、よろしければ、天音さん。当店のサービスをご利用してみませんか?当店では、夢を売っています。」
「夢?」
「はい・・・その方が心に秘めている、欲望に沿った夢です。購入された方はたいてい満足されていますよ」

夢を売るというのはどういうことか?

「刑事さんとしての天音さんに話せることはここまでです。もし、お客様として、天音さんがいらっしゃるなら・・・素敵な夢をお売りできそうです」

ユメノがじっとこちらを見る。
初めて気づいたが、その眼は黒々と、あまりにも黒々としていた。
まるで、夜の闇を見上げているような不思議な感覚に陥る。
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