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天狐あやかし秘譚

第66章 和顔愛語(わがんあいご)


いつもならここで、腰を打ち付けてくるが、今日は隣の清香ちゃんを起こさないように気遣っているのか、挿れたまま殆ど動かない。でも、それが返って私の中の彼の『形』を強く意識させ、私のオマンコはキュンキュンとそれを締め付けてしまっていた。

前側位というのだろうか、そういった体位だった。ダリと体の前面が密着している。体重がかかることもないので、いつまででもこうしていられそうだ。

そして、私の中の彼は動いていない。動いていないのに、ものすごく気持ちいいのだ。

「綾音・・・」

ダリが優しく私のことを見つめる。
まぐわいとは、『目合い』と書くそうだ。目を合わせること、それが本当のセックスなんだなと改めて感じた。愛しい人の顔が目の前にある。その肌理の細かい肌、優しい目、薄い唇・・・。視線を交わすと胸の中に温かいものが溢れてくるようだった。

ちゅっと、彼が優しく口づけをしてくれる。愛おしてくて、もっと、もっとして欲しくなる。

ほしいよ・・・ほしいよ、ダリ・・・
あなたのこと、その身体、みんな、みんな・・・

私、欲張りなのかもしれない。でも、今だけ、いいでしょ?
お願い・・・もっと、もっと深くつながって・・・。

彼が唇を離す。その唇を追いかけるように、今度は私の方からダリにキス。頬に、そして、首筋にも。

全部・・・全部食べてしまいたい。
こんなにも、こんなにもひとつになりたいと想う人・・・。そんな人がこの世界にいる。そう思うと、嬉しくて涙が出そうになる。

キュッと背中に回した腕に力を入れる。私の中で、『彼』が跳ね、その少しの刺激だけで体の深奥が揺れ、快感の波紋が広がる。

「ん・・・♡」

その声でダリも感じてくれたのか、トン、と少しだけ腰が動く。奥の奥、一番気持ちいいところが優しく突かれて、また心地よい波紋が全身を覆っていく。

「綾音・・・主を離さぬよ」
ダリの言葉。何よりも温かい、優しい言葉。
「うん」
ダリは余り私に『愛してる』とか言わない。でも、それは言わないだけで、いろいろな場面で大切にされていると、いつも感じていた。

でも、やっぱり、言葉にされると本当に嬉しい。格別だ。
こんなゆっくりセックスのせいだろうか。愛おしさがいつもより溢れかえる。もっともっと甘えたくなる。
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