• テキストサイズ

天狐あやかし秘譚

第45章 雪月風花(せつげつふうか)


土門さんは相変わらず、不思議な出で立ちをしている。薄青色の貫頭衣には金糸で複雑な模様が編み込まれている。その下にはたっぷりとしたオフホワイトのロングスカートのような服を身につけていた。髪の毛が紫がかっており、アイシャドーの濃いめの紫と相まって不思議な雰囲気を出していた。

このセンスで飾り付けか・・・。ま、いいか。

宝生前を調理に選んだのは、彼が一人暮らしで料理に長けているのを知っていたからだ。土門さんに調理・・・という選択肢もあったのかもしれないが、能力が未知数だったのでやめた。御九里は論外である。

ちなみに、このメンバーは私が知る限りの陰陽寮の職員に声をかけた結果である。もちろん、瀬良と土御門にも声をかけたが、二人は今、緊急の仕事とやらで京都にいるようだった。・・・残念。

結果的に、この采配はまあまあだったと言えた。宝生前は見事な包丁さばきで次々と私が指定した料理を作っていった。よくは見ていなかったが、部屋飾りつけ組は、すったもんだいろいろがたがたやっているようだ。・・・まあ、部屋の飾りつけは好きにやったらいい。

お稲荷さんの皮を煮込んでいる横で、酢飯を作る。今日はパーティなので、五目にしようと、枝豆や細かく刻んだにんじん、ごぼう、しいたけ、れんこんなどを五目煮にする。それを酢飯に混ぜて、冷ましたお稲荷さんの皮に詰めていく。詰めるのは清香ちゃんと一緒にやった。

椅子の上に立って私と同じ目線で一生懸命お稲荷さんに五目酢飯を詰める清香ちゃんは超可愛かった。

結構手間がかかるお稲荷さんを作っている後ろで、宝生前が更に腕を振るう。ハンバーグ、グラタン、からあげ、フライドポテトなどの定番パーティ料理から、アンティパスト、シーザーサラダ、パエリアなどなど。私が想定していないものまで作り始めていた。すごいな、この人。

こうして、2時間以上かけてパーティの準備が完了した。時刻は午後5時。ちょうどいい感じだ。

「さあ!パーティ、始めましょう!!」
/ 475ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp