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天狐あやかし秘譚
第33章 往古来今(おうこらいこん)
☆☆☆
『領巾(ひれ)の力は本物でした』
暗闇に声が響く。あの女の声。
私の身体は無明の闇の中、空に浮いていた。
『私は美しき姿を手に入れ』
『澄み登る声を手に入れ』
『富を手に入れ』
『花の衣をその身にまとい』
『何者にも負けることはない権能を手に入れた』
なのに・・・それでも・・・
あああああああ!!!
声が戦慄き、慟哭に変わる。空間が震え、時間が軋む。
なぜ・・・なぜじゃあ・・・
清延殿・・・清延殿!!!
声はひび割れ、また、世界が歪んでいった。
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