第17章 幽愁暗恨(ゆうしゅうあんこん)
ふふふふふ・・・
耳元で囁くように笑う。俺を後ろから抱きかかえ、この狂宴を見せている張本人。
河西・・・佳苗・・・。
あの女の化け物と同じように肌は黒く染まり、目だけが赤く爛々と輝いている。俺の陰茎を愛おしむように撫で、首筋に舌を這わせる。恐怖のあまり息が詰まる。
「やめて?・・・やめないよぉ・・・やめないよぉお・・・でもね?あなたはね?あの子達には食べさせないよ?私が・・・私が食べてあげる・・・わたし・・・わたしがあああ!!!」
そのまま肩口に歯を突き立てられる。たしかに皮膚を破り食いちぎられている感触があるのに、痛みがない。何故?・・・なんで!!?
「たべ・・・たべ・・・たべてぇえええあげええっるうう・・・だって・・・あなた言ったじゃああない?」
愛している、って・・・
ぎゃははあはははっはは!!!!
狂ったような河西の声が耳元に響く。ぐるぐると脳がかき回される。恐怖が、絶望が、俺の心を壊し始める。
「やめてくれええええええ!!!」
目を限界まで見開き、いつしか俺は絶叫していた。