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天狐あやかし秘譚

第113章 実事求是 (じつじきゅうぜ)


ああ・・・どうしましょう・・・薄暗くてちょっといい雰囲気のバー。しっぽりとグラスを傾けるふたり・・・
あ、そうだ!これは一旦帰ってちょっと大人のドレスを着てきた方がいいのでしょうか?

宝生前の返事ひとつで、私の機嫌はあっという間に180度ほども変わってしまっていた。もう、心は夜に向けてウキウキと沸き立っていた。自然と箸の進みも早くなるというものだ。

先程までちまちまと食べていた朝食を元気にかきこみだす。あまりにも夢中で食べていたものだから、こんな私の様子を見て、宝生前が少し目を細めて見ていることに、全く気が付かなかった。

菊理媛は菊理媛で、そんな二人をよそに、窓辺に座ってぼんやりと外を眺めているのだった。
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