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天狐あやかし秘譚

第111章 先用後利(せんようこうり)


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【先用後利】先に商品を使わせ、後で使った分だけ代金を受け取るという、置き薬のような販売方式のこと。
ちょっと貸しを作ってあとから返してもらうわよ、みたいな。
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う・ら・や・ま・し・い〜〜〜っ!!

日暮が、今日もニコニコとした表情を見せながら、事務室の扉をあとにする。その後ろ姿を眺めながら、私は嫉妬にも似た感情を抱き、歯噛みする。

最近、日暮は化粧がうまくなった。以前はそばかす全開でも気にしてなかったくせに、肌の手入れに力を入れているのが丸わかりである。
髪の毛もいかにも『仕事用に普通にしてますがなにか?』みたいに両おさげのままと言えばそうなのだが、艶が違う、ちょっと可愛い髪留めなんかしちゃったりしてもいる。

そして何より服装!以前は体型が出ない服を好んでいたのに、最近は職場に着てきてもおかしくはない程度ではあるものの、少し華やかでフェミニンな感じの路線の服ばかり。
休みの日などは、パステルグリーンのパフスリーブのワンピースなんか着て歩いちゃってるのを目撃したりもした・・・!

な・・・なに、何なのですか!あの変わりようはっ!!

職場では、私の目は彼女に釘付けである。

電話に出るときの声のハリも違う、休み明けなどは特にそう。
お肌がツヤツヤしてて、目がウルルとして、笑顔が絶えず、元気いっぱい。
そして、今日みたいな週末の終業時間の間際は落ち着かないことこの上ない。パソコンで事務作業をしていても、そわそわと時計を何度も何度も見ており、就業時間が過ぎた瞬間、まるで矢のように更衣室に直行する・・・。

明らかに・・・シテるのです!
えっち、しまくっているのです!!

そんな日暮のここのところの様子に私は当てられっぱなしで、家に帰っても、夜寝る時も、日暮と御九里のエッチシーンが勝手に脳裏に湧いてきてしまう。

現に昨日の夜も・・・。
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