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天狐あやかし秘譚

第104章 追奔逐北(ついほんちくほく)


ズンズンと腸の奥を突き上げられ、奥田は意識が朦朧とし始めていた。その薄れゆく意識の中、十和子の言葉が断片的に脳に届く。

な・・・んだ?
馬鹿・・・寄ってきて?・・・食事・・・って・・・

その言葉が引っかかり、薄っすらと目を開く。そこで彼はこの世のものとは思えないものを目にしてしまう。

「ひぃっ!!!」

今度こそ、それは恐怖による悲鳴だった。逃げなければ、そう思うが、全身を押さえつけられるようにして尻穴を犯されている状態では身動きすることも叶わない。

頭を振り乱し、涙を流す。

「ひぃああ・・・た・・・・た・・・・」

彼が見たもの、それは・・・

「や・・・やめてぇえ!!!」

耳元までぱっくりと裂けた大きな口、そして、鬼のごとく生える禍々しい牙・・・だった。
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