第5章 正体
「観察から2人が審神者の失踪に何かしらの関与をしているのではと疑った俺は、偽物くんに話を聞こうとした。
しかし、俺が国広に話を聞く前に……国広は誰かによって重傷に追い込まれ、意識不明に陥った………」
悔しそうに彼は唇を噛み締め、俯いた。綺麗な銀色の髪がさらりと揺れる。
「ここからは元監査官としての、ただの推測になってしまうんだが、偽物くんは外部のものではなく、内部の人間に傷付けられたのだと思う。
……そして、鶴丸国永はこの件に関しても何か関係しているのではないかと……」
長義さんは途中で言葉を切った。続きが言いにくかったからではない。その時、手入れ部屋の戸がものすごい勢いで開かれたからだ。
扉の前に、血相を変えた加州清光が息を切らしながら仁王立ちしていた。
「………今、外で鶴丸さんと、三日月さんが……」
そういえば、広間で解散したあと、加州さんは2人の元に向かっていた。2人が、どうしたのだろう。固唾を飲んで彼の報告の続きを待った。
「………真剣で、戦ってる」