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【刀剣乱舞】逃げてもいいですか?【完結】

第4章 探偵ごっこ


 次に話してくれたのは薬研藤四郎だった。


「事の経緯は加州が説明してくれた通り。
俺はその日、本丸で兄弟と内番をしていたから、大将を最後に見たのは昼食の時間で、その時は特に変わった様子はなかったと思う」

 朝食の時も昼食の時も何も変わった様子はなく、山姥切国広が戦績を報告に行った時間も彼女は普段通りに執務室にいた。失踪はやはり突発的なものだったと考えるのが妥当かもしれない。

「執務室に呼びに行って、最初に事態に気付いたのは五虎退だったんだ。大将がいないって慌てて帰ってきたもんだから、しばらくうちの兄弟総出で探したんだが見つからなくてな…
探しているときに、乱が『急用で現世に帰ったのかもしれない』と言い出してゲートのログを覗いてみたんだが、何もなかった」

 あれ、おかしい。だってゲートのログには文字化けした……


 そこで今まで黙ってオムライスを食べ進めていた三日月さんが私を手招きして、こっそり耳打ちしてくれる。

「ゲートは普段の出陣や現世なんかに行くときに利用するものと、執務室に備え付けられている緊急用のもののふたつがある。
最初に主がやってきた場所が前者のゲートだ。
ログが残っていたのは後者の方だったが、そちらは近侍や許可の降りたもの以外は操作できない仕組みになっている」

 なるほど、じゃあ薬研さんの言っていることは正しい訳か。前者のゲートにはなんのログもなかった。


「遮ってすまなかったな、続けてくれ、薬研」

「内緒話は感心しねぇが、致し方ないんだろう。大目に見よう。

五虎退によると執務室は…おっと、これは言っちゃいけないか。政府に口止めされてたな」

 執務室が荒らされていたことを危うく言いかけて彼は笑った。あまりに堂々としすぎていてこちらの力が抜けてしまう。
執務室の件を知っているのがどこまでなのかは知らないが、少なくとも五虎退経由で薬研藤四郎も把握しているようだ。


「とにかくゲートにログはなくて、只事じゃないことは確かだったから、近侍の三日月を呼びに行った。あとは政府に連絡して…って感じだな」
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