第4章 探偵ごっこ
まず最初に話し始めたのは加州清光。
「主を最後に見たのはその日の朝。
あの日は、俺が所属してる第一部隊だけ任務があったから、朝食をみんなで食べたあとはすぐに出陣して……って感じ」
加州さんは挨拶の時、三日月さんの次席に座っていたし、第一部隊に所属してることからもこの本丸での実力者だということが伺える。もしかしたら初期刀なのかも。
「検非違使が出たりして、全員が無事ってわけじゃなかったけど、出陣はつつがなく終わった」
トラブルはなかった…と。三日月さんも言っていたが、特別なことはなにもなかった一日だったのは確かなようだ。
「本丸に戻って、隊長の国広が執務室に戦績の報告をしに行ったのはみんな知ってるはず。あぁ、国広っていうのは山姥切国広のことね。
で、あとから聞いたけどその時は、普通に部屋にいたらしい」
ここで山姥切国広の名前が上がった。目覚めたら彼の話も聞きたい。何か知っているかもしれない。
「そのあとは詳しくないんだけど、夕食になかなか姿を現さない主を誰かが迎えに行ったら、いないってことが分かって、騒ぎになって……っていうのをあとから安定に聞いた。
俺、出陣の後は湯浴みするから、全然騒ぎには気付かなくて……」
彼は緊張した面持ちでそう語った。聞く限り、彼の話におかしな点はなさそうだ。