• テキストサイズ

ネコの運ぶ夢

第9章 お仕事ネコ


「うう・・・会社の子の方がかわいいんだ・・・」
「音子は・・・音子は・・・」

こっちを見ずに、ぶつぶつと言う。
俺は軽く頭を押さえる。

「会社の子とお前は違う!」
「そもそも手を繋がなくても、お前は朝抱きついてただろ」
ツッコミどころ満載だ。
それに、今日に限らず、夜は腕枕だし、たまに抱きついて寝てるし・・・

そう言っても、「でもでも・・・」と音子のヤキモチは家に帰るまで続き、ちなみに、寝るときに至っても、

「今日、音子は市ノ瀬さんのお仕事いっぱい見学して、疲れたので、抱っこして寝たいです!」
と断固主張し、断る隙も与えないまま、ぎゅぎゅぎゅーっと抱きついたまま眠りについた。

額をグリグリと俺の胸にこすりつける姿は、まるで、本当の猫が主人に自分の匂いをつけようとしているかのようだった。

そして、いつものように、音子はあっという間に眠りについた。
疲れていたというのは本当のようだ。
/ 52ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp