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ネコの運ぶ夢
第6章 お料理ネコ
鼻の頭が真っ赤で、なんとも悲惨な顔をしている。両の目はまだ涙が溜まってうるうるしている。
「いぢのぜさん・・・音子は・・・音子は・・・ごの恩はいっじょう忘れまぜん・・・。」
な、何だ一体・・・。遭難して海上で餓死しそうになった海賊に飯を出してやった料理人の気分だ。お前、昼飯食ったろ?
結局わけがわからないまま、音子は泣きながらハンバーグを最後まで食べきった。
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