第6章 6話
その後お昼に海鮮食べに行って
「うわー。美味そう」
やっぱり魚見ちゃったらちょっと食いたくなるよね
つーちゃんはぎこちなく一口食べた後
美味かったのかまた一口含み
「これも背徳の味ってやつだよな」
前に言った真夜中のケーキタイムの話を持ち出すと思わず吹き出すつーちゃん
「あ、つーちゃんやっと笑った」
「え?」
「なんか今日のつーちゃんぎこちないっていうか。…うーん。なんだろ。なんか難しい顔してる」
向かいに座るつーちゃんの頬をすっと撫でられる
「わかんないけどさ。今日はつーちゃんの頭の中俺でいっぱいにしたいなって。そしたら今考えてる難しいこと一旦忘れられるんじゃないかなって思った……どう?」
覗き込むと撫でてた手に少し擦り寄るようにして
「朝からいっぱいいっぱいだよ」
目を細めるつーちゃんは
光に照らされて眩しいくらいで
「え?そうなの?…嬉しいな」
素直に嬉しくて
持て余してる新しい感情が満たされてる気がした
その後は適当に走って
時たまサービスエリアとか立ち寄って
「ねぇつーちゃん。俺、無性にアイス食いたい」
「え、、真冬に?」
若干引き気味のつーちゃんにニコニコ笑いながらアイスを半分こして
「めっっっちゃくちゃ美味しい!!…寒いけど」
寒くてぴったりくっつきながら食うつーちゃんに
またきゅんきゅんしながら
「だろ?真冬のアイスも美味いんだって」
あとは
「つーちゃん。あれ撮りたい」
別の場所で見つけた顔はめパネル
つーちゃんにスマホ渡して顔はめすると
「つーちゃん。…笑い堪えてないで早く撮ってよー」
「ふふっ。…あ、、うん。ごめんなさい」
カシャ。カシャ。とか何回か音が聞こえて
つーちゃんに歩み寄って写真をチェックする
「うん!…よし!じゃあ次つーちゃんね」
「………へ?」
戸惑うつーちゃんの両肩を持って連れて行って
「顔はめてね!俺がカメラマンするから」
おずおずと顔はめに近づいてくつーちゃん
しっかり撮って
「つーちゃんかーわい。…後で送っとくね」
これ待ち受けにしよっかなって言ったらつーちゃんどんな顔をするかなとかちょっとだけ頭の中の和さんが出てきたりして