第3章 【闇夜の太陽/2章:逆ハ編】06~10話
それから少しイチャイチャして、ゆっくりとブランチの様な朝食を食べて、商店街で個人的な買い物をして船に帰る事にした。
「ああいう宿や宿泊施設、食堂、喫茶店って当たり前に主食はパンだよな」
「あ、はい。非常食みたいなヤツだけど」
「なんだコレ?」
「乾燥ご飯のおにぎり。お湯があるとお茶漬けになるけど、そのままでも食べれるよ。最近作って持ち歩いてたの。ごめんさっき忘れてた」
何個か渡すと、包み紙を開けて無防備にすぐかぶり付いてくれる姿が小動物みたいで可愛い。
そしてローくんがどの島でも行く、本屋と調剤用のスパイスを扱う所に向かっている時に(私はどの店でも楽しいのでどこにでも着いて行く)不意に私に向かって二の腕を開けた。
「ん」
言葉と行動が分からなかったけど、次の瞬間にその意味が分かる。
「???………えェええェ──────!?」
「?」
「う、腕組んでも良いの!?」
「うん?だっておれ達付き合ってんだろ?」
「そ、そそそそうだけども!!」
「何でそんなに……ああ、お前コレも好きなのか」
何かを確信して含み笑いをしているローくんだったが、私の心情や動悸はそれどころではない。
(ちょ、腕組むとか!!しかもこの人と!!)
普通に手を繋ぐのより好きな行為だった。させて貰えると色々サービスしちゃうくらいには。そもそも『手を繋ぐ』と言うのは、好意があればわりと誰とででも必要性に応じてやれる物。だけれど『腕を組む』はほぼ恋愛関係でするのが主。
(コラさんとは………バランスの問題で意識しないで当たり前にするのは難しかったから……)
おずおずと、ローくんの腕に手を伸ばして、その隙間に腕を滑り込ませる。身体が密着する様にくっ付くと頭を撫でられた。見上げると色っぽく妖艶に微笑む。
「よく出来ました。じゃあ行くか」
「う、うん。ロー、ありがとう………」
「おう。今度、腕枕もさせてくれ」
「………………………………………………!!」
そのまま、ローくんの匂いがする袖に頬擦りをして顔を埋めた。そんな風に私に好きにされている彼は私の髪の毛をすくって遊んでいるご様子。
何だかんだとイチャ付いてる私達だったが、商店街ではちゃんと日用品とお土産も色々と買って帰路へと着いた。