• テキストサイズ

先生、こっち見ないでね、

第1章 出会い


「…以上で式辞とさせていただきます。」

校長先生の声が体育館に響き渡る。

長くて退屈な式典の中、

私は式の内容とは全く関係のないことを考えていた。

新しいクラス、新しい友達、部活。

昨日までの日常とは違う、非日常の始まり。

しかし、私の目線は壇上ではなく、少し離れたところにあった。

落ち着いた表情で壇上の校長先生を眺める先生に注がれていた。

その先生だけが誰よりも輝いて見えた。

俗に言う『一目惚れ』というやつなのであろう。

気づけば式典が終わり、

新入生は各教室に行くことになっていた。

「誰が担任なんだろうなぁ…」

ふと考えた。

「あのカッコいい先生だったらいいなぁ…」

ぼんやりと考えているうちに、

教室に担任になる先生が入ってきた。

「三組の担任になる岡田です〜!よろしくお願いします!」

あ、あの先生じゃなかった…

少しがっかりしたけれど、改めてクラスを見渡した。

みんなそれぞれに不安げだったり期待に満ちあふれていたり、

うん、これから楽しくなりそうだ。
/ 2ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp