第7章 柱合会議-其の壱
「お館様のおなりです」
お館様が姿をみせる
不死川が口上を述べると
少年についてお館様に質問をする
すると
お館様の御子息が手紙を読みはじめた
皆黙って聞いていた
… … …
しばしの沈黙のあと
不死川が言葉を発する
「お館様、証明してみせますよ」
そう言うと
自分の腕を斬り
鬼が自分を襲うように仕向ける
「お館様、失礼つかまつる」
背負い箱を持ち座敷にあがる
日輪刀を背負い箱に一気に刺す
すると
「んんーー!!!」
と中から苦しむ声が聞こえた
箱の中から桃色の着物を着た少女が出てきた
少女は竹を口に当てたまま
そして、フゥフゥと息を吐く
少年が「禰󠄀豆子!」と叫ぶと
鬼の少女はそっぽを向いた
“なんと…驚いたな。不死川の稀血に反応しないとは…”
「では、これで禰󠄀豆子が人を襲わないことの証明ができたね」
お館様が静かに言う
皆が「御意」とだけ言った
するとゆあ が
少女の元に走っていくのが見えた
思わず
「 ゆあ 危ない!近寄るな!」
俺の静止も聞かず駆け寄ると
少女の手を握る
刺されたと思われる箇所を確認したのか
少女を抱きしめる
「怖かったね。痛かったね。もう大丈夫だよ」
そう声をかけているのが聞こえた
少女はシュルシュルと幼女の様な大きさになった
「おいお前!さっきからそこにいたが、鬼を庇うのか!?」
不死川がゆあ に詰め寄る
“まずい、不死川は頭に血が昇っている!”
駆け寄ろうとする俺の心配をよそに
ゆあ は言葉を発する
「私は鬼殺隊の隊士ではありません!その私がどうしようと私の勝手です!」
驚くほど大きな声だった
呆気にとらえていると
「炭治郎の話はこれでお終いにしよう」
お館様がそう言う
ゆあ は抱いていた少女を
そっと箱の中に戻してあげると
隠が背負い去って行った
“よもやよもや”