第24章 変化
【煉獄杏寿郎 視点】
ゆあ が声を殺して泣いているのがわかる
今すぐにでも抱きしめに行きたいが
俺に聞かれまいとしているゆあ の気持ちを
考えるとそれが出来なかった
なぜ泣いているのか…
答えはきっとまだ話せないと言っていた事だろう
そんなに頼りないだろうか
共に支え合うと約束しただろう
きみを守ると伝えただろう
竈門少年と話しているのを聞くまで
ゆあ の異変に気づけなかった自分が悔しい
幸せにかまけて気づけなかった自分が憎い
きっと今までも時々こうして
泣いていたのかもしれない
こんなに近くにいるのに気づけず不甲斐ない…
だがもう一人でかかえこまないでほしい
早く話してほしい
そう口をついて出そうになる
ゆあ の規則正しい寝息が聞こえる
…眠れたか…
確認すると俺も眠りについた