第22章 柱合会議ー其のニ
桜寿郎と紙風船で遊ぶ
紙風船とは中々に面白いもので、力加減が大事だ
弱ければ飛ばないし、強ければ潰れてしまう
まだ赤子の桜寿郎は
もちろんそんな事を気にせず、
潰すのを楽しんでいるようだ
“赤子は中々に面白い。日々新しい発見があるな”
先ほどは、箪笥に捕まり、立とうとしていた
なかなかの努力家だなと思い見ていたら
千寿郎が「危ない!」と言ってすっ飛んできた
頭をぶつけたらどうするのかと怒られる
千寿郎の方が親だな…
「ただいま帰りました!」
その声に桜寿郎が反応し、
高速で這いながら廊下を進む
「おかえり!皆の様子はどうだった!」
蝶屋敷から帰ってきたゆあに聞く
桜寿郎 を抱きながらゆあが話す
「やっぱり時透くんと蜜璃ちゃんは柱なだけあって、もう退院していきました。炭治郎くんは肺をだいぶやられていて、もう少しかかりそうです」
「そうか!時透と甘露寺は退院したか!」
「それから、時透くんと蜜璃ちゃんの痣と、禰󠄀豆子ちゃんが太陽を克服した事について近々お館様からお話があるみたいです」
「うむ、ゆあから聞いていてそれは気になっていた!そういう事なら、近々柱合会議がありそうだな!」
そう思っていると鎹鴉の松が飛んできた
「オヤカタサマカラ チョウゴウカイギ ノ ショウシュウメイレイ」
「うむ!早速だな!」
「杏寿郎さん、行ってらっしゃい!」
ゆあがそう言うと桜寿郎が手を振る
“なんと愛らしいんだ!”
二人を抱きしめると、お館様の屋敷へと向かった