第16章 音柱
「よお!煉獄いるか!?」
一際派手な声がかかる
「宇髄か!今日はどうした!」
「煉獄が祝言挙げるって聞いたからさ、嫁さんになる人を見にきたってわけだ」
「さすが宇髄!耳が早いな!」
「で、嫁さんどこにいんの?」
「今呼んでこよう!」
… … …
「ゆあ、ちょっといいか?」
「祝言の話なら…」
「いや、違う!ん?違わないか?とにかく、柱の宇髄天元と言う男がきみに会いたいと来ている!」
「宇髄さん?」
バン!と障子が開く
「わぁ!!!」
「待ちくたびれたから、派手に自分から来ちまったよ!」
そう言うと窓から入ってきた
「宇髄!勝手に入るな!」
「悪りぃ悪りぃ、で、この子が、煉獄の嫁になるのか」
私の顎をクイッと持ち上げると
「派手だな」
!?
「こいつはお館様の屋敷で不死川に楯突いてた派手なやつじゃねぇか!それが煉獄の嫁になるのか!…強い女は嫌いじゃない。俺の嫁は全員くノ一だからな!」
…全員ってどういう事?普通一人じゃないの…
それよりも近い!前田さん並みに近い!
「宇髄!その手を離してもらおうか!」
「はい、はい、失礼しました」
そう言うとやっと顎から手を離してくれた
よっこいせ
そう言ってその場に胡座をかくと
「俺は音柱、宇髄天元だ。よろしくな!」
「申し遅れました、ゆあと言います」
「して、ゆあ、お前は遊郭に行った事はあるか?」
…え?…
「宇髄!いきなり何の話をしている!」
「大丈夫だ!煉獄には聞かねぇよ」
「そうではない!なぜそんな事をゆあに聞く!」
「実はよぉ、今鬼の気配がするってんで、遊郭に潜入している。俺の嫁三人が」
!?奥さん三人!?…が遊郭に!?
「それで、ちっとばかし手が足りなくなったもんだから手伝ってもらえないかと思ってな!」
チラリと私を見る
「遊廓には行った事はありません。ただ、どういった場所かは何となくですが、知っています」
「そうか!じゃあ話が早いな!手伝ってくれ!」
「待て宇髄!それはダメだ!俺が許可できない!」
「ぁん?何でだよ。聞いた話じゃゆあは呼吸も使えて、医療にも長けてるって聞いたが?んで、現場で煉獄の命助けたんだろ?」