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皆がみた夢〜鬼滅の刃〜

第15章 自分の気持ち


庭にでると、お父様が掃き掃除をしていた

「おはようございます」
そう答えをかけると

「おはよう」
と挨拶が帰ってきた

あれからお父様は昼間からお酒を飲む事はなくなり、杏寿郎さんのいう“元の父上”に戻ってきているらしい

「ゆあ さん、千寿郎がゆあ さんとの朝の鍛錬が楽しいと言っていた!千寿郎の事も気にかけてくれて、ありがとう」

「いえ、私も一人で鍛錬するよりも千寿郎くんが一緒の方が頑張れるので!」

そう言って微笑む

時間があるなら、一緒に茶でも飲もう
そう誘われて、縁側に腰を下ろす

「ゆあ さんは杏寿郎と祝言をあげないのか?」

そう聞かれた

「実は…同じ事を先程杏寿郎さんにも訊かれまして…」

「そうだったか!それはすまない!」

「いえ、すぐに答えられずにすみません。考えがまとまらず庭に出てきてしまいました」

そう困ったように笑うと

ちょっと待っていなさい
そう言って自室へと入り
戻ってきたかと思うと、手にはたとう紙があった

「あけてみなさい」

そう言われたので開くと
中からは赤と金の刺繍が施された
白無垢が出てきた

「これって…」

「杏寿郎の母であり、俺の妻である瑠火が身につけたものだ。瑠火が亡くなった時、俺は一番大切なものを守れなかったと自暴自棄になった。そして、瑠火から託された杏寿郎と千寿郎を大切にしてやれなかった」

…お父様…

「そんな時、きみに瑠火をみた。そして瑠火が亡くなる間際に俺に託したもう一つの大切なものがこれだ。杏寿郎の妻になる人に渡して欲しいと」

そんな大切なものを…
私が着ていいんだろうか…
私にこれを着る覚悟が今あるんだろうか…

「それと、ここだけの話にしておいて欲しいのだが、俺もなかなか瑠火から返事をもらえなかった!だからゆあ さんもゆっくり考えるといい!」

そう言って笑うと
私の背中をポンポンとし
また掃き掃除に向かった

「はい、ありがとうございます」

そうお父様の背中に声をかけた
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