第1章 限定って言われると欲しくなる(ホークス)
「……え……」
ぞくりとして、ホークスの下半身に目を落とすと、その……あの……うん……
元気いっぱいじゃんか……!
「あ、あの……すこし、まって、えっと……!」
「んー……無理かな!」
笑顔が、コワイ。
ヤバい、きっとこれ……犯しつくされるやつ……!
つぅっと私の背中を汗が伝った。
「げ……元気、です、ね……?」
「え、普通でしょ」
「普通って、ちょ、まっ……あぁぁあんっ!」
時間も学校もヒーロー活動もついでにホテルの延長料金も全無視して、私達はその後も滅茶苦茶に愛し合った。
pm3:00、やっと解放される。
「っあ~~~……か、身体イタイ……死んじゃう……」
晴れた午後の爽やかさに似つかわないホテル街を歩きながら、私は溜息を吐いた。
もう何事も無かったかのように隣を歩くホークスを見て思った。
ヤバい、この人、絶倫じゃん……
「死んじゃうって、口癖なの?」
「いや……」
違うし……つぅか、お前の所為だろ……
いや、ここは話を変えよう、うん。
「……いつ、福岡帰るんですか」
「ん?今日。明日、職場体験の子、来るんだよね」
「……そっ、か」
今度は、いつ会えるんだろう……
「次、いつ会おっか」
「えっ」
突然の言葉に吃驚した。
なんか、このまま、恋人でも何でもないふんわりした関係になるんじゃないかって、思っていたから。
「そ、それって……」
「繭莉ちゃんが俺の事、好きって言ってくれたらいつでも会いに来るよ?」
「……っ……」
「まだ、聞いてないんだけど。俺の事、好き?」
そんな、それは……
そんなの、分かってるくせに言わせようとするとか……ズルいひと。
「……好きで、いいです……」
私がごにょごにょと言うと、ホークスが笑った。
「はは、いいですって、なに?ホント、好きなんだけど!」
「……はぁ……どうも……」
やっぱ、恋愛って、よく分かんない……
取り敢えず、今夜配信の恋愛リアリティーショーは寝落ちしないで観てみようと思った私だった。
おわり