【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】
第15章 Loving Them Is Ruining Me
夕方の光が、カーテンの隙間から細く差し込んでいた。
仁美 はゆっくりと瞬きをして、ぼんやりと天井を見る。
身体が重く喉が少し乾いていて、頭の奥がまだ熱を残している。
――夕方……?
時計に目をやるより先に、自分の置かれている状況が感覚で分かった。
柔らかいマットレス。
絡む体温。
逃げ場のない距離。
一日中、ベッドで過ごしていたのだと理解する。
視線を動かすと、すぐ目の前に研磨がいた。
眠ったままの横顔で穏やかな呼吸し、少し乱れた髪。
そして背後からは、しっかりと回された腕。
その腕から伝わる体温と、かすかな匂い。
黒尾だと、考えるまでもなく分かった。
二人に挟まれる形で目を覚ました瞬間、仁美 の中に、断片的な記憶が押し寄せる。
三人で重なった体温。
二人から触れられた感覚。
何度も呼ばれ、キスを繰り返す黒尾と研磨。
胸の奥が、きゅっと縮む。
仁美 がわずかに身じろぎすると、その動きに反応するように、研磨のまぶたが揺れた。