第13章 キスマーク ※
ふと目が覚めたら、ベッドの上だった。
頭がガンガンする。きのうどうやって家に帰ったんだっけ。
「んん…?」
素肌に布団が触れていて、裸だということがわかる。隣には同じく一糸纏わぬ旦那様が寝ていて、優しく抱きしめられていた。ゆっくりと彼の目が開く。
「…おはよ」
「あの、恵、私ちゃんと…。あんっ!?」
「ちゃんと襲われたけど?」
「な、なんで??」
気がつくと彼と繋がっていた。わけがわからない。昨夜一体何があったんだろう。
急に下半身の違和感は強くなって徐々に快感に変わる。
「あの」
「朝だから仕方ねぇだろ。昨夜は散々誘惑されたしな」
「私、覚えてない…」
「ほら証拠」
伏黒の首の下から胸の辺りにはキスマークのような赤い痕がいくつも残っている。何これ?
「やだ、ちょっと待って。きゃっ♡」
「ごめん、我慢したくない」
熱のこもった瞳でゆるゆると腰を揺らし始めた伏黒を止めることはできなくて、戸惑いながら広い背中に手を回した。優しくキスされたり、体を触られて、甘くて幸せで子宮がきゅんと疼く。
ああ、よかった。悪酔いしても彼の元にちゃんと帰れて。
ただ、しばらくお酒はやめようと心に誓った。