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太陽が咲くまで[後編]

第6章 英雄


(…………っよし!)

私のやれることはした

(後は…!)

急いで電話を切りバンッと音を立て外に出る


[………っ!ことはちゃ………!]


何この光景
かなりの人数に覆い囲まれている
こんなの応援でも来ないと対処できないんじゃ


それに


[……お前!なんで…!]

[桜さん………!]


やっぱり狙いは桜さんだったのか
ことはちゃんを庇いながら戦ってくれている
でもあれじゃあ

(反撃できない…!)

多勢に無勢だ
なんて卑怯な人達なの
幾ら桜さんが強くてもいつかは綻びが出てしまう


(…………っそんなの…)


[そこにいるな!隠れてろ!]

[……でも!]


何かしたい

確かに非力で役に立たないけれどそれでも

(私は………!)


[おっ!イイかも発見〜!]


[………!]


背後からぬっと男の声が聞こえる
逃げようとするも遅く


[嫌〜駄目だよ]


[…!やめて!離して!]

[おいおい〜やめろよ可愛い子ちゃん]


[………っう]


もがいたもののあっという間に拘束されてしまう
手首を掴まられ力を込められているのか痛い
非力な私では抜けられそうにもない状況だ

[っ………て…め!くそ!]

[さん……!] 



[そこで見ときな あの男がやれるのをさ〜]

[桜さ………!]





彼を傷つけないで


これ以上そんなのされたら彼は倒れてしまう




耐えられない   




[…やめて!!!!]




そう叫んだ時だ





[おい]



[離せよその手]






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