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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第24章 エピローグ


純白に身を包み、愛しい人への道を歩く。私の隣には誰もいない。私が腕を取る人はいないのだ。私はあの人の元に強く歩いていく。

進む先の愛しい人…目が合うと宗四郎は、こちらに歩いてきて手を差し出した。少し驚きながらも、そっとその手に触れる。ぎゅっと握られて、二人で神の下へ進んだ。

愛を誓って口付けを交わす。こんなにも幸せな瞬間は今までにあっただろうか…いや、宗四郎と一緒にいて、たくさんの幸せをもらった。ずっと、幸せだった。これからも…そして、私もその幸せを返すんだ。


「澪…美命寝とるから、ええ?」

「ここでは、や…」

ベビーベッドがある寝室から出て、リビングへ向かった。ソファに座らせられ、私の膝を挟んで膝立ちになった宗四郎が、ゆっくりキスをした。

「久しぶりやね。美命が産まれてからも、この日の為に我慢しとったからなぁ…」

二人で初夜にすると決めていた。特別な日だから。

また唇を重ね、服の中に入った宗四郎の手を感じる。甘くて蕩けそう。

「宗四郎、好き…私を好きになってくれて、ありがとう」

避妊具をつけた宗四郎に優しく貫かれる。熱くて甘くて…幸せが溢れる。このままずっと、私は宗四郎の隣にいる。もう手放すことなんて出来ないから。

「僕も好きや。澪が好きや。……僕は君の涙なんか貰わへん、絶対に死なんから」

生理的に流れた涙なのか、幸せすぎて溢れた涙なのかはわからないけど、目尻に溜まった涙を宗四郎が拭った。


小さな意地を包み込んで涙の意味を教えてくれた少年は――私の愛する夫になった。



偽りの私たちが零す涙は -完-
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