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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第19章 美命


「ぁ…っ、触り方、変わった…」

「ふふ、気持ちええ?」

なんか…触り方もだけど、雰囲気も変わった。さっきまであんなにトゲトゲというか、ピリピリというか…柔らかくはなかったのに、今は温かい。可愛ええなと後頭部を優しく撫でられた。

「……えっちしたいの?」

「別にしたい言う訳やないけど……こうなってもうた」

後頭部と膨らみの横を撫でていた手が、私の顔の横についた。そのまま背中が温かくなる。耳に熱い息がかかり、重くなった。お尻に硬いモノが当たる。

それ…したいってことじゃないの…する?と聞きながら横を向くとすぐ目の前に頬があり、そのまま口付ける。宗四郎は首を振った。

「今日はええや…勃ってもうたけど、したいわけやないんやって……君に触れとるといつも勃っとるから、気にせんで」

男の人のソレの機能はよくわからないけど、したいわけじゃないけど、一緒にいるだけでいいってことはわかった。

したい?と聞かれて、モゾモゾと宗四郎の下で動く。身体を起こしたのを確認して、仰向けになった。

「前もマッサージして欲しい…」

宗四郎は一瞬、目を開いた。でもすぐ弧を描き、緩く口角を上げる。

「ええよ。ぎょうさん気持ちようしたる」

腰に置いた手が少し力を入れながら上がっていく。でもギリギリで背中に回り、ホックを外した。
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