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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第10章 宵闇 〜初闇〜


訓練が終わり、少し自主トレをしてから部屋に戻ってきた。
副隊長のところに行きたい…そう思う心を沈めた。

着替えは少し残っているので、それを持って大浴場へ向かう。

寝ていなかったので、眠くなって少しふらふらしていた。覚束無い足で廊下を歩く。
ご飯も、昼も夜もあまり食べれていない。早く食べられるようにならなきゃと思うけれど、なかなか進むことが出来ない。

大浴場で激しい訓練で疲れた身体を癒してから、また部屋に戻る。
身体が温まったから眠れると思ったけど、そう簡単にはいかないようだ。

副隊長の温もりが欲しい…。

もうダメだとわかっているのに、身体が勝手に求めてしまうの。一度愛する人の温もりに触れてしまえば、離れることなんて出来ない。

「宗四郎さんにいて欲しい…」

怖いこと、痛いことをされてもいいから、一緒にいたい。

結局眠れずに部屋から出た。基地内をぷらぷらしてから、また寝てみよう。
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