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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第14章 義勇の婚約者〜冨岡義勇 時透無一郎


朝からゆきは、義勇に稽古をつけてもらっていた。

「踏み込んでかかって来い!」

「はい!」

いつもと変わらぬ光景だがたた一つ違うのが、百合が側で見ていることだった。

「休憩にしよう。」

義勇が腰かけたとたん、手ぬぐいと水を渡した。

「お疲れ様です」

ゆきは、邪魔しないように少し離れた場所に移動しようとした。

「汗をふけ。風邪引く」

百合が手渡した手ぬぐいで、ゆきの首筋の汗を義勇が拭いてきた。

「だ、大丈夫です!お二人でお話し、しててください。」

義勇は、遠くはなれていくゆきの背中をじっと見ていた。

夕方辺りから台所から、いい香りがしてきた。百合が夕飯を作っていたからだった。

義勇と午後の稽古を終えた後、夜は警備に出る義勇のお供をすることにゆきはなっていた。

「夕飯食べたらすぐに出るぞ」

「はい。」

食事をしに部屋に入った。

「ん?」

百合がニコニコして座っている。そしてお膳がもう一つしかなかった。

「ゆきの食事は?」

「はい。ゆきさんのお部屋に用意してます。」

「いつも一緒に食べてる。」

百合は困った表情をしてゆきを見てきた。

「あっ、私ひとりで食べます。」

慌てて部屋を出た。

ゆきside~

そうだよね。普通おかしいよね。あの二人と一緒に食べるとかおかしいよね。
それに、まず一緒に住んでることすらおかしい。
離れないとダメだよね。もっと。

ーーーー
二人は夜の警備に出た。

「すまない。さっきは」

「私が気がつかなくってすいません。」

義勇が振り返りゆきに近づいた。

「俺は結婚などしない。」

すごく真剣な目で見てきた。じりじり壁際に押される。

「俺はゆきが好きなんだ」

義勇の顔がゆきに近づく…。ゆきが身体を押し退けた。

「お、鬼が出るかもしれないです。警備を続けましょ。」

鬼は、見つからず屋敷に戻った。

「お帰りなさい」

百合は義勇に飛びついた。「一人じゃ寝れないからおきてました。」

ゆきは、黙ってお風呂に向かった。

湯船に浸かりながら何故かため息がでた。

ゆきside~

私は無一郎くんが好きなんだよ。なのに何だろうこの胸のざわめきは…。
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