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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第76章 奪い合い〜冨岡義勇 時透無一郎 不死川実弥【R】


  「…っ、だめ、放してください…っ!」

ゆき​は快感に震える身体を必死に震わせ、不死川の逞しい胸板を突き放した。

その瞳には、快楽よりも深い怯えと戸惑いがみえた。

​脳裏に、任務へ向かう前の義勇の声が蘇る。

『…反省しているなら、戻るまでその部屋から出るな。不死川にもすぐに帰ってもらえ!』

継子として認められずなのに、義勇さんの言いつけを破っている罪悪感…

それにしのぶから投げられた言葉。

​「しのぶさんに前に言われたみたいに、また私は無自覚に男の人を誘惑して回る、はしたない女だって…っ。私のせいだって言われる…。もう嫌なんです、こんなの…っ!」

​山賊に襲われた過去さえ、自分の「誘惑」が招いた結果だと言われた…ゆき​はボロボロと涙を溢れさせた。

だが、不死川はその震える肩を逃がさず、さらに強く抱きすくめた。

​「胡蝶が抜かした戯言なら、俺も知ってる。あいつは、お前の危うさを分かっててわざと言ってんだ。だがな…
​誰が何を言おうと、今のお前は誰の婚約者でもねェし、誰のものでもねェんだよ。冨岡の女でもねェだろ?外野の嫉妬も、全部俺が叩き斬ってやる。…今、お前を抱いてんのは俺だ。俺だけを見てくれ!」

​「不死川、さん…っ」

​「ゆき​、お前がこんなに熱いのは、誘惑なんかじゃねェ。…俺が、お前を狂うほど求めてるからだ。全部、俺のせいにしてりゃいいんだよ」

​再び胸元に顔を埋め、桜色のぴんと立つ先に舌を這わした…。

「お願いです!やめてください…」

​畳を強く掴むゆき​の震えは止まらず、その瞳には罪悪感と怯えしかなかった。

不死川は吐き出しかけた熱い吐息を飲み込み、力無く腕を解く…

​「…あァ、分かったよ。もうしねェよ。…泣くな、わるかった…好きな女を困らせちまったな…」

​乱れた衣を優しく整えると、不死川はゆき​の頭をぽんぽんと撫でてから、ゆき​の部屋を後にした。

​屋敷の門を潜ろうとしたその時、任務から肩を揺らして駆け戻った義勇と正面から出くわした。

​「不死川?まだいたのか!?」

​「安心しろ、今帰るところだ。」

​すれ違いざま、それだけを言い残して不死川は闇へと消えた。

こんな明方まで一緒に居たのか…?不死川から

ゆきの甘い香りがする…

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