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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第11章 私の好きな人〜冨岡義勇【R18強強】時透無一郎


ゆきが、言いつけを破り庭に出た。

小さな声で、居るかも分からない人の名前を呼んだ。

「無一郎くん…?」

庭は、静かなままだった。

「居るはずないか」

ゆきは、部屋に戻ろうとした。

「待って」

聞きたかった声が聞こえた。振り返ると息を切らした無一郎が立っていた。

「ハァハァ…良かった。見回りを冨岡さんにとても遠くの町に変えられてここまで来るの大変だった。」

気がついたら無一郎に抱きついていた。

「ど、どうしたの?ぼ、僕は、嬉しいけど。」
ゆきに腕を回して抱きしめようとした時、ゆきからすごく冨岡さんの香りがした。

四六時中近くに居たんだろうとわかるくらい香りが移っていた。

「嫉妬するな…すごく冨岡さんの香りがする」

ゆきは、ハッとした。無一郎が不機嫌な顔になっている。 
それがとてもズキンときて、無一郎に回した腕をもっときつくきつく抱きしめた。

こんなにも、自分にくっついて来られた事が、無一郎は無かったので困惑していた。

「私、多分好きなんだと思います‥」
「ん?」
「無一郎くんの事が好き」

無一郎は、一瞬訳がわからなかった。「僕の事が?」
ゆきは、コクンと頷いた。

「好き。」

無一郎が、きつく抱きしめた。そんな言葉もらえるなんて思ってなかった。

ゆきは義勇の事が、好きだと思っていたからだ。自分は、まだまだ子供で義勇に勝てまいと思っていた。

だけど今ゆきは僕を強く抱きしめてくれている。
ドキドキが止まらない。無一郎は妙に恥ずかしくなり話を反らしてしまった。

「そうだ昨日も来たんだけど、もしかして夜中ずっと稽古つけられてなかった?」

昨日の夜中は義勇が今までで一番激しかった夜だった。

「な、なぜそう思うんですか?」

「聞くつもりは無かったんだけど屋敷の中から苦しそうな声がしてたから」

ゆきの顔が一気に赤くなった。もしかして昨晩の時の声が外に聞こえてたって事?

ゆきの様子を、見て無一郎は何かを悟った。

「あの声ってもしかして、、、?」
ゆきは、無一郎の胸元に顔を埋めてギューッと抱きついた。

「どうりでこんなに、冨岡さんの香りが移ってる訳か…。」


ゆきを抱きしめる腕の力が増した。
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