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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第46章 幻覚の正体〜冨岡義勇


〜蝶屋敷では

「やはり怪しいですね…凛さん。」

昨日の夜に、凛がゆきに薬を飲ませたかもしれない事をしのぶに話していた。

「それで、ゆきさんは幻覚を見ていたんですか?」

「あぁ…」

「時透くんのですか?」

「そうだ」

義勇が、遠い目をしているのをしのぶはじっと見ていた。

「どうにかしないとですね…凛って子を…」

ーー

ゆきは、無一郎の屋敷の前に来ていた。中を覗こうとした時に、隊士達がゆきに気づいた。

「ゆき様!もしかして柱に会いに来られましたか?」

「あっ…はい。」

「確か中庭にいらっしゃいますよ。先程紙飛行機作ってましたから」


ゆきは、ゆっくり中庭へ向かった。

縁側に、目をやった。

無一郎は、紙飛行機をお腹の上に乗せたまま眠っていた。

ゆきの胸は、きゅんとなった。無一郎くん。

今お昼寝してるって事は、やっぱり昨日の夜は無一郎くんが来てくてたんだよね?

寝てないから眠いんだよね?

そんな事を考えながら無一郎の隣に座った。

そしてお腹の上にある紙飛行機を、そっと手に取ろうとした瞬間

「きゃっ」

無一郎によってゆきは、組み敷かれた。

「えっ!?ゆき?」

無一郎は、驚いた様子でゆきを見ていた。

力いっぱい押し倒してしまったのでゆきは、頭を強く床に打ってしまった。

「いった…」

「大丈夫!?」

思わずいつもの様に抱きかかえ頭を撫でてしまった。

昨日と同じように、優しい無一郎にゆきは安心してぎゅっと抱きついた。

無一郎は、ハッとしてゆきの絡まる手を解いた。

「何しに来たの?」

「…無一郎くん」

「勝手に入るなよ、ここ柱の屋敷だよ?わかってるの?」

「あっ…ごめんなさい…隊士の方がどうぞって」

「僕達終わったよね?」

明らかに、無一郎の態度が冷たい事にゆきは気づいた。

「あの…会いたくて…」

「僕達終わったのに?」

「でも、昨日会いに来てくれたから…」

無一郎は、思わずゆきの顔を見た。

「昨日?僕が君に会いに行ったの?」

「うん」

「僕はずっと昨日の夜は此処に居たよ」

そうずっと寝なかった。君の幻覚を見て間違いを起こしたくなかったから。
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