第45章 色が消えた世界〜冨岡義勇【R強強】
あの日からゆきが、笑わなくなった。時透と何かあった事はわかるが、何も話してくれない…。
今日は、柱合会議があるがゆきを連れて行くか正直迷っている。
「ゆき…今日は柱合会議があるんだが…」
義勇さんが、言いにくそうにしてる…私に気を使っているのが、すぐにわかった。
「ご一緒します」
「しかし…時透も居るぞ?」
「大丈夫です」
〜〜〜
産屋敷邸に、着いた時にはすでに無一郎の姿もあった。
ゆきは、会議が終わるのを庭に咲いている花を見ながら待っていた。
すると後ろから甘露寺さんが声をかけてきた。
「ゆきちゃんお久し振り!今夜さ家にご飯食べに来ない?」
「えっ?でも…」
「大丈夫!冨岡さんも誘ったから。師範置いていけないもんねw」
甘露寺は、無一郎とゆきがうまくいってない事を噂で聞いていた。
「あと、無一郎くんも来るよ。」
「えっ?それは…」
「いっぱい話したら良いと思うよ。」
私は、実質さよならを言った…私達の関係は、もう終わった…。
でも甘露寺さんは、優しいから…断れない。
「後で、冨岡さんと来てね!」
〜〜
甘露寺さんの屋敷に向かう最中に義勇は、ゆきに確認してきた。
「ゆき行かなくてもいいんだぞ?俺だけ行けばいいし」
「甘露寺さんは、良かれと思って呼んでくれているから…大丈夫です。」
屋敷に着くと、甘露寺さんが気まずそうな顔をして出迎えてくれた。
「あの…無一郎くんだけかと思ったんだけど…」
部屋に、入ると凛の姿があった。
私の胸が、ズキンと痛むのがわかった…。やっぱり来たことを後悔した。
ご飯なんか、何の味もしなかった。
目の前では、凛が楽しそうに話している。
私は…楽しくなかった
コップに入った水を一気に飲み干した。
「おいっゆき!それは、酒だ…!」
義勇にと甘露寺さんが、注いでいたお酒を間違えてゆきは、飲んでしまった。
「だ、大丈夫?ゆきちゃん」
甘露寺が慌ててゆきに、水を持ってきた。
「ほんと大丈夫です。お酒の味もわかんなかったし」
ずっと元気がないゆきを、甘露寺はすごく心配していた。
「ちょっと外の風に当たってきます」