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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第39章 加速する想い〜冨岡義勇 時透無一郎【R強】


    「やっ!離して義勇さん!」

しっかり体に回して絡んだ腕は決して離れなかった。
きつく体を締め付け、耳元に顔を埋めてくる。嫌だ…離してほしい…。

「辞めてよ!離して…嫌だっ!無一郎くんが行っちゃう!」

ゆきは、泣き叫びながら暴れた。あまりにも暴れるので、義勇は少々手荒にはなるが、首の後ろを手刀で打ち気絶させた。


〜〜〜


「うっ…」

目を覚ますと、外はもう薄暗くなっていた。ゆきは、起き上がろうとしたが、目眩で布団の上に崩れ倒れた。

「早く…無一郎くんの所に行かなくちゃ…」

「もう遅い。泊まっていけ」

声がする方を見ると、義勇が腕を組んで座っていた。

「帰ります!」

義勇が、手を伸ばし頬の傷をなぞってきた。痛くて顔を歪めた。

「可哀想に」

そして、ぎゅっと抱きしめられた。

「やっ!離して下さい」

義勇の腕の中で、ポロポロ涙を流しながらゆきは、義勇に離してくれるように頼んだ。

「時透の所にそんなに行きたいのか?」

コクンとゆきは、頷いた。

義勇は、仕方なく抱きしめていた腕を解いてやった。

「ありがとうございます」

行こうとするゆきの腕を掴んだ。

「腕を離して欲しいなら、お前からの口づけが欲しい」

ゆきは、握られている腕を払おうとしたが、びくともしなかった。

すぐに行きたかった、無一郎の元へ…ここに、今日泊まる選択肢はゆきには、なかった…。

「するから腕を離して下さい…」

「あ、ああ…」

ゆきは、ゆっくりとぎこちなく義勇に顔を近づけていった。

唇が重なり合った。ぎこちないゆきからの口づけ…

義勇は、そのままゆきを布団に押し倒し激しく唇を奪った。

足をバタつかせ、義勇の羽織を引っ張り激しく抵抗した。

義勇は、暴れるゆきの両手を束ねて頭の上で一つにして片手で拘束した。

口づけが、激しすぎて息が出来なかった。

ぐったりしたゆきに気づき、拘束していた両手首を離してしまった。

涙をポロポロ流しながらゆきは、起き上がり部屋を出て行った。

力無く義勇は倒れ込んだ。

布団には、ゆきのあの甘い香りがしっかりと移っていた。















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