第38章 秘密が露見する時〜時透無一郎 冨岡義勇【R強】
ゆきは、稽古を終え無一郎の屋敷に戻って来た。
門の中に入ると昨日壊された裏口が綺麗に修理されていた。
作業を終えた隠の人が、帰り支度をしていた。
「みなさんお疲れ様です。」
ゆきが、声をかけた。
「これはこれは、霞柱の…?ん?違うな…あっ!水柱の継子様」
隠の中では、まだ私が無一郎くんの継子だと思っている者も多数いた。
「今夜から、こちらの屋敷の周りには、隊士達が警備に付きますので」
「そうなんですか…」
「他の柱も日替わりに付いてくれるんだって」
無一郎が縁側に立っていた。
「えっ?柱が?」
「そう…お館様がゆきが心配だから落ち着くまで他の柱も付けてくれるって。」
「そ、そうなんですか」
「今日は、誰だっけな?」
ー
夜になり隊士達が屋敷の周りに配備された。柱は屋敷の外に立たせるわけにはいかないので、屋敷の中で鬼が来た時に備えることになった。
「ゆきちゃーんお久し振り〜」
「甘露寺さん!」
「無一郎くんも久しぶりだね。ここが二人の愛の巣なのね〜」
甘露寺の発言に、二人が赤面した。
「えっ!?やだやだやだ何?変な事言っちゃった?」
「甘露寺さん部屋を案内します。そこでもう休んで…」
無一郎は、甘露寺を連れて奥の客間に行った。
ゆきは、まだお風呂に入っていなかったのでお風呂に向かった。
湯船にゆっくり浸かっている途中物音がが聞こえた。
「もしかして…鬼?でも沢山隊士達も居るし…」
入り口に目をやった…。人影?
甘露寺さんが、お風呂入りに来たのかな?
戸がゆっくり開いた。
「えっ!?む、無一郎くん?」
「あれ?入ってたの」
慌てて湯船に肩まで浸かって後ろを向いた。
「わ、私あがりますね」
「一緒に入れば良くない?」
「そんな…恥ずかしいです」
無一郎が、湯船に入ってきた。
「今更じゃない?」
無一郎は、後ろからゆきを抱いて膝の上に座らせた。
そして胸の下に手を回して抱きしめた。
「きゃっ」
耳を甘噛みしてくる。 「あっ…」
手の位置が上に上がり胸を愛撫しはじめた。
ぴちゃ ちゃぷ
水の音が響く
「んっ…あっ…」
ゆきの声も響く
無一郎は、ゆきの口を手で塞いだ
「隊士達に聞こえる」