第5章 情が消える時〜時透無一郎、冨岡義勇
いつものキツイ無一郎ではないのでゆきは動揺していた。
無一郎の顔がゆっくりと近づいてくる。唇がふれそうな瞬間に顔を逸らした。
「いや?」
すごく、切ない悲しい目で見てくる。またゆっくりと近づいてくる…
いつもの強引さがないので逆に固まって動けない。
そして二人の唇が、触れ合った。
無一郎がゆきの背中に優しく手を這わしそのままゆっくりと倒れていった。
「この前は本当にごめんね。痛かったよね。僕…その初めてで、恥ずかしいんだけど…強引だったよね…ごめんね…」
無一郎は、顔を真っ赤にしてすごく恥ずかしそうにしている。
「止まらなくて…自分のものにゆきをしたかった。ごめんね、本当に無理に、ごめんね。痛い思いさせて…」
こんなに、素直に謝られたらもう無理だよ…。
どうしよう
無一郎の手は止まることなく、どんどんゆきの服を脱がしていく…
拒み手で衣を押さえると、優しく押さえつけられ脱がされていく
また私はこのまま師範と…。
でも、大切なものを扱うように師範は私に触れている。
優しい、たまらなく優しい手つき…腕や肩に優しく唇を当ててくる…
拒めない…
ふと義勇さんの顔が頭によぎる。
義勇さんの優しい手が蘇る…私が想っているのは…
師範じゃない…
やっぱり駄目だと思い、無一郎を押し退けようとした瞬間耳元で囁かれた。
「好きだよ」
えっ…?
師範が…私を…
頭が真っ白になった。
師範は、私が好き…?
そういう好きだよね?男女としての…
私の事、家族としての感情で好きじゃななかったの?
姉だと思ってくれてたんじゃないの?
強引に私の初めてを奪ったのも興味本位からだったんじゃないの?
駄目だ混乱しちゃう…師範の口からそんな言葉を聞くなんて…