第35章 疑い〜時透無一郎 冨岡義勇【R18】
ゆきは、無一郎の顔を見た。
「昨夜私がブラウス一枚になってたのは無一郎くんが、脱がせたからですよね?」
「うん…ごめん」
「胸に沢山跡がありました…それは…」
無一郎は、焦った様子で答えた。
「正直に話すね。ゆきが隣に寝ていてどうしても我慢できなくて…だけど駄目だと思い耐えたんだ!」
「だから無一郎くんは隊服着たままだったんですね」
「うん…」
「だから信じて決して体を求めてるだけじゃないって。」
無一郎は、ゆきを優しく抱きしめた。暖かい…体温が伝わってくる。
ゆきにわかってもらえたけれど、僕はゆきと冨岡さんを疑っているのには、変わりなかった。
「昨日冨岡さんの屋敷で何してたの?」
ゆきが、少し焦っているのが抱きしめている感触でわかった。
「休ませてもらっただけですよ」
「ふーん…」
このゆきの香り…したんだよ
冨岡さんから…
だけどそれを、突き止めたら全て終わってしまいそうで僕には出来ないや…
〜〜〜
次の日
凛は炭治郎によって実家の寺にきちんと送られていた。嫌がったが炭治郎の説得により取り敢えず帰ってもらえた。
ゆきは、目覚めて隊服に着替えた。庭に目をやると無一郎がすでに、素振りをしていた。
「おはようございます」
「あっ起きたの!?早いね」
「今日から稽古に行かないといけないので」
稽古!?冨岡さんのところに行くのか…正直嫌だな…
「僕は夜に警備の任務が入ってるから居ないよ」
「わかりました」
稽古に行く準備に向かうゆきの後ろ姿を見て無一郎は思った。
本当に稽古だけしかしないよね…?師範と継子の関係だよね…?
任務から戻った時にちゃんと待っていてよね…
ここに帰って来てよね…ゆき
〜〜〜
ゆきは稽古に行くのを、気まずく思っていた。
この前の出来事が頭の中で蘇る…
都合良く義勇さんを使い私は最低だ…
だけど稽古に行かないのは継子として失格だと思う
そんな事を考えながら歩いているともう義勇の屋敷に着いてしまった。
なかなか入ることが出来ずに屋敷の前を行ったり来たりしていた。
入れない…
その時後からぎゅっと抱きしめられた。
「待っていた」