第4章 愛か情か〜冨岡義勇、時透無一郎
凛は、明るく元気な子だった。何事にも怖気ずかずにグイグイ行く性格だったのであの無一郎にも、グイグイいっていた。
「師範〜上手く出来たら町にお団子食べに連れてってくれるって約束しましたよね?今日行きたい♪」
呆れた表情の無一郎は、聞かなかったフリをしながら部屋に戻ろうとしていた。
「師範〜」
凛が後ろから無一郎に抱きついた。
「やめてくれるかな?」
困った表情で、無一郎はゆきに目を向けた。
しばらく目が合ったけど何て反応していいかわからずにいた。すると凛が
「ゆきお姉様。師範を、お借りしますね」
無一郎にべったりくっつき離れないで、凛は得意気にこちらを見てくる。
ゆきは、ニコッとしてその場を離れた。
「師範〜団子楽しみ〜!それに、二人っきりですね」
凛の絡まる手をバッと払い除けた。
「触らないでくれるかな?」
冷たく言い放ち無一郎は、ゆきを追いかけた。
ゆき〜side
師範には、年齢も同じの凛がよく合っている。凛が継子になるのが一番良さそうに感じるな、、、。
私は、、、どうしたらいいだろう。冨岡さんの元に行くのもなんだか都合良すぎるし、、、。
それと師範は、やっぱりもうあの事忘れてるよね。
あの夜の出来事を…
あれから私に一切触れてこないし、添い寝のお願いもなくなったし。
前の師範に戻ったんだよね?