第28章 不死川実弥と冨岡義勇〜不死川実弥 冨岡義勇【R18】
「どうしちゃったんですか?師範!?」
義勇は、壁にゆきを追い詰めた。距離が近すぎて
ゆきは、目を逸らした。
すると頬に両手を添えて義勇は自分の方を向かせた。
「明日ちゃんと稽古に来い」
近いよ…もう…私の心を乱さないで…。
義勇はどんどん距離を詰めてくる。近い…口づけされちゃう…
「お前何してんの!?」
強引にゆきを壁際から不死川が引っ張り出してくれた。
「不死川…」
義勇が、不満そうに不死川を見ている。
「時透に頼まれてんだ、お前に近づかせるなって」
不死川は、ゆきの肩を抱いて屋敷の方へ歩いていった。
「あ、ありがとうございます不死川さん」
「お前らいったいどうなってるの?」
「………。」
「まあいい。帰って風呂入って寝ろ!」
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冨岡は、継子であるゆきに熱を上げてるのが今日でわかった。
時透だが、あいつあんまりわかんねーんだよな。表情がねーもんなぁ
でも、まあ冨岡も表情あんまねーな…。
一緒に居たらあそこまで惚れちまうもんなのか…?
不死川は、そんな事を考えながら眠りについた。
一方ゆきは…
無一郎くん元気にしてるかな?里でなにしてるのかな?無一郎くんが帰ってくるまでに、きちんと気持ちの整理をしなくちゃ…。
二人とも大切だなんて都合のいいこと考えたら駄目だ。
義勇さんは、私の師範…。
だけど記憶を無くしてからの思い出は良い思い出だった。その前の記憶が薄れるくらい…。
ゆきは、義勇に里で買ってもらった手鏡を出してきて見つめた…。
『お館様に婚約を解消して欲しいと申し出た。お館様も承知してくださった。』
義勇の言葉が胸に刺さる…。どうして今更こんなにも、積極的になるのよ…。
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この数日後に無一郎は、刀鍛冶の里で死闘を繰り広げることとなる。
刀鍛冶の里には、上弦の鬼達が現れ大変な惨事になるのであった。
そんな事が起こるとはまだ義勇もゆきも不死川も想像すらしていなかった。