第22章 大人の基準〜不死川実弥 時透無一郎【R18】
「はぁはぁはぁ…」
やっと唇を離してくれた。ゆきは怖くなって逃げようとして這いつくばって不死川の体の下から出ようとした。
その時に足を引っ張られ不死川が、覆いかぶさってきた。
あれっ今のこの状況前にもあったような気がする…。
どこかの宿屋で私同じような事された…無理やり何回も…誰かに…夢かな?
抵抗しなくなった!ゆきを見て不死川は我に返った。
「ご、ごめん悪かった」
「し、不死川さん…わたし…誰かに同じような事された…今頭に浮かんできた…」
不死川は慌てた。「嫌な思い出を思い出させちまって悪かった」
ゆきの頭を撫でて部屋を出て行った。
次の朝
早くから無一郎はもう迎えに来ていた。
「お前早いな」
「そうですか?別に普通ですが」
不死川は昨日のゆきの言葉がひっかかっていた。
ゆきを無理やり襲ったやつは誰だ?
時透か?あーこいつはまだガキだしやり方とかわかんねーか。まずないだろう。以前一緒に住んでたが、ガキだしまさかな…
じゃあ、冨岡か?あいつも時透と同じくらいずっとゆきと一緒だしな。一番可能性が高いよな。なんせ冨岡は大人だしな…
「不死川さん?不死川さん?」
ゆきが真横で呼んでいた。
「び、びっくりした!お、おう!もう行くのか?」
「はい。お世話になりました。楽しかったです」
無一郎が玄関の外で待っている。
不死川が近づいてきてゆきの耳元で申し訳なさそうに話した。
「昨日はごめんな…お前可愛いから。つい…俺…ほんとに悪かった。嫌なことも思い出させちまったし」
ゆきは真っ赤になった。
不死川は頭を撫でながら申し訳なさそうな笑顔を見せた。
「またな。ゆき」
不死川さんお兄ちゃんみたいで、そうじゃなくて…
優しくて、ちょっと怖くて…
でも、街の警備に一生懸命で、みんなの平和を願ってる素敵な鬼殺隊の風柱さんだった。
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